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犬の病気

犬の心臓病

  • 人間と同じように犬にも心臓病があります。
    ここではその犬の心臓病についてご説明いたします。

    症状
    人間と犬では表に出てくる症状が違うことがあるので、注意が必要です。


    犬の咳は人間の咳と似たような症状ですので、獣医ではない一般の飼い主さんでもすぐ気づくと思います。

    頻呼吸
    1分間に30回を超えるような早い呼吸です。
    人間であれば、走った後のような呼吸になります。

    呼吸困難
    呼吸が乱れ、口を開けてウロウロ落ち着かない状態になっていると、呼吸困難と判断できます。
    頻呼吸もこの呼吸困難の一種ですし、咳もそうですが一見呼吸器の病気かと思われる症状が、
    心臓病の症状という事があるので、注意してください。

    チアノーゼ
    普段ピンク色である口の中の粘膜・舌が青紫色や赤紫色などやや黒ずんだ色になっている様子を指します。
    血液中の酸素が不足している時に出る症状で、心臓病としては肺を出た動脈の血液に静脈の血液が混じってし
    まうような疾患が疑われます。

    運動ができない
    運動させようとすると嫌がったり、運動能力自体が低下している様子を指します。
    これには、短時間の運動で疲れて休んでしまう事も含みます。
    運動といっても、そんな激しいものではなく、散歩程度で症状は現れます。

    失神
    突然ぐったりとなって倒れてしまう様子です。
    直接の原因は脳へ送られる血液が不足するためです。
    そのため、運動している最中など他で血液が必要とされたときに起きることがあります。
    なお、血液不足が解消するとすぐ回復するという特徴もあり、
    テンカンと異なり倒れた後、すぐ(1~2分後)に元ともおり動き出す事ができれば、疑いは濃くなります。
    すぐ回復するから大丈夫とは思ってしまいがちなので、注意しましょう。

    膨満や腫れ
    起きる場所によって呼び名は異なりますが、体の一部に水が溜まってしまう状況です。
    おなかや足、胸などに見られます。

症状を見るときの注意

上にあげた様々な症状ですが、いずれも別の病気でも出てくる症状です。
また、すべてが出るわけでもありません。

そして心臓病は高齢の犬だけの病気でもありません。
先天性の原因がある場合は、仔犬の時でも症状が出ます。

実際に心臓病なのか、他の病気なのか、それとも、特に心配ないものなのか。
専門医である獣医師でなければ判断できない事も多いので、見かけた際には動物病院の受診をお勧めします。

その他の情報

  • 感染して発症する心臓病
    犬の心臓病では、人間ではあまり見かけないタイプのものがあります。

    中でも要注意なのは、蚊が媒介する寄生虫が原因のフィラリア症(犬糸状虫症)という病気です。 (名前に「犬」が入っていますが、猫がかかる事もあります)

    こちらは予防薬で対応できるものですが、獣医師による診察を受けなければ使えない薬ですので、犬を初めて飼う方や、今までフィラリア症について聞いた事のない方は、蚊が出てくる季節になる前に一度動物病院の受診をお勧めします。

    犬用蚊取り線香といった製品も売られていますので、蚊が多い土地では利用するのも良いでしょう。

    ポピュラーな病気
    昔と違い、犬も長生きになったため高齢化に伴う病気が増えていますが、心臓病も例外ではありません。

    人間の場合、心臓病の患者数は日本国内では200万人以下とそう多くない病気ですが、
    犬の場合は1割を超える発生率があるポピュラーな病気です。
    そして命に係わる重い病気という意味では犬も人間と同じです。